演じる役にあわせて鬼、姫、爺、婆など、特徴のある表情豊かな面がある。面にはそれぞれに神名がつけられており、面をつけることで、霊的な力が宿り、舞う人を守ってくれるという考えがある。面は地元で彫られたものがかなりあり、基本的に能面などを参考に地元の有志が打った(制作)と考えられる。先人より受け継がれている古面を所有する団体も多く、古いものは江戸期まで遡る。
舞に用いられる扇子は、様々な模様が描かれており、舞台で見栄えがするように、大きなものが使われることもある。
綱御先の綱は蛇を表しているとされ、紅白等の布縄で紙垂が挟み込まれているものや、藁蛇が使われる。また、大蛇退治の大蛇には藁製の他に、蛇頭に布胴の蛇や既製の造り物が使用される。
笹は、手笹神楽などで用いられる大振りのものと細女などが持つ小ぶりのものがある。
太刀は現在、ほとんど模造刀が使用されているが、実際に物を切る場面がある演目などでは真剣を使用する団体もある。
弓矢には、魔物を射落とす神聖な力があるとされ、神楽の中で魔物を倒すために使われる重要な小道具の一つである。
魔除け・招福の力があり、死者を蘇らせるほどの霊力を持つ杖。「オンヅエ」、「オニンボウ」、「シカンジョウ」、「シンの杖」などともいう。90~120cmほどの竹を使い、両側には切紙で使った房が付けられている。
棒の先に紙垂という白紙を取りつけたもので、神官が魔を祓い、お清めをするために使われる。